こんにちは!TasteMakerです。
今日も新型コロナウイルス関連のニュースが溢れていますが(量だけの問題ではなく、客観性を失い、感情が入り混じった粘っこいものが多いので閉口する)、その中で最近、
「コロナウイルスを始めとするウイルスは他の動物から持ち込まれるものであり、感染リスクを下げるために、肉食というスタイルや動物、自然そのものとの関わり方を再考しよう」
という考え方をよく耳にするようになりました。
(ヴィーガンになろう!という声まで)
「ああ、そういやそういう事も聞くなあ」という人も結構いらっしゃるかもしれません。
この考え方については、上のサイト(英語のみ)で詳しく説明されています。
(ちなみにこのサイトは私が通う大学の教授がおススメしていたものです)
で、そういう事を聞いていると、最近読んだある本の中でベジタリアンについて説明されていたことを思い出したので、この機会にその種類について軽く整理しておこうと思います。
こちらの本です。
筆者によると、
ベジタリアンは大きく4種類あり、
(ベジタリアンは「健全な、新鮮な」という意味のラテン語Vegetusに由来)
①ラクト・オボ・ベジタリアン
肉×
植物性食品◎
乳製品◎
卵◎
欧米のベジタリアンの大半がこれに当たる。
(ラクト=乳 オボ=卵 という意味)
②ラクト・ベジタリアン
肉×
植物性食品◎
乳製品◎
卵×
※オボ(卵)脱退
③ヴィーガン
肉×
植物性食品◎
乳製品×
卵×
※これが話題の「ヴィーガン」
④フルータリアン
肉×
植物性食品△
乳製品×
卵×
※ヴィーガンかつ、植物を殺さない食品だけを食べるガチ勢。
(△の例:リンゴは食べても木は死なないから◎、ニンジンは死ぬので×)
というように、結構細かく分かれています。
(こんなに種類があるとは知らなかった。それにしてもフルータリアンいかつすぎ笑)
これは何も「卵嫌いだから食べないんだー」みたいなシンプルな理由ではなく、筆者によれば、
ベジタリアンの多様性は、その思想を反映している。「動物を殺して食べるべきではない」という立場の場合、肉は食べずに卵や乳製品は食べる「ラクト・オボ・ベジタリアン」になることが多い。一方、屠殺という動物の「殺し方」ではなく「工業畜産」の「生かし方」を問題にする場合、アニマルウェルフェアに基づいた畜産物は食べても工業畜産で生産された肉・卵・乳は食べないという立場になるかもしれない。「動物も植物も殺すべきではない」という立場はフルータリアンになる(p.201)
というように、ベジタリアンの種類は様々な思想から来ています。
別に僕はベジタリアンでも全くなく(肉好きだし、すき家でも働いていたし笑)、皆さんに勧めているわけでもありません。(笑)
そもそもこの本を読もうと思ったのは、ある友人がSNS上でヴィーガン(フルータリアンではないと思われる)になったことを宣言したことに驚き(半ば戸惑い)、そのことについて深く知りたいと思っていた最中に偶然この本に出会ったからです。
ちなみにこの本は、単にベジタリアンになるべきか、といった個人的な話でも、泣かせてくる感動的な話でもなく、人間と動物の関わりを国家、資本、家族という視点から見つ直した論理的な評論です。(ゴリゴリの笑)
動物虐待、ペット問題、捕鯨、「生類憐みの令」に至るまで、様々な論争を取り上げた、まさに「動物論」というべきもので、この本を読むと、簡単に「日本は捕鯨をやめるべきか」といった質問に答えられず、たとえヴィーガンになったからといってすぐに問題から解放されないことに気づかされます。
2500円と、ちと高めのお値段ですが、「動物に興味がある」とか「私肉食べない」とか関係なくすべての「ヒト」におススメしたい1冊です。(2500円以上の価値ある)
もし、皆さんのまわりに「ベジタリアン」がいれば、ぜひ「え?ラクト?オボ?」って種類を聞いてみるのも面白いかもしれませんね(笑)
ではまた!